『死ぬ瞬間』の著者キューブラー・ロス、最後の本! "死とその過程"に関する著作、ここに完結――。
死にゆく人は、死を受け入れるために《癒し》が必要です。しかし、残された人にも《癒し》は必要なのです。
「悲しみがあるなら、泣いて良いのよ。我慢することなんかいらないの!」
数万人もの死にゆく人の最後を看取ってきたロス博士が、「愛する人を失った人」の深い悲しみを癒す方法を具体的に詳述。長い療養の末なくなる人、災害や事故で急になくなる人、認知症になってなくなる人など、さまざまな「愛する人の死」への対処法をケースバイケースで解説していますので、どなたが読んでも役に立ちます。そして、本書そのものが、ロス博士が死ぬ直前に残したメッセージなのです。
●エリザベス・キューブラー・ロス博士からの最後のメッセージ(キューブラー・ロス/本文より)
「最後にあたって、読者に伝えたいことがある。それは、わたしの人生の目的があの『五段階』以上のものであるということだ。わたしは結婚し、子どもにめぐまれ、孫にめぐまれ、本を書き、旅行をしてきた。愛した。喪失も体験してきた。そしてわたしは『五段階』よりはるかに遠いところにきている。読者もおなじだと思う。
『五段階』を知ることだけが重要なのではない。生の喪失だけが重要なのではない。重要なのは、生きられた生である」
【目次より】
第1章 悲嘆の五段階
第2章 悲しみの内側
第3章 悲しみの外側
第4章 特殊な喪失体験
第5章 変わりゆく悲しみの顔
第6章 エリザベス・キューブラー・ロス/わたし自身の悲嘆
第7章 デーヴィッド・ケスラー/わたし自身の悲嘆
結びのことば/悲嘆の贈り物